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『お道具&竹竿マニア』なアングラーが、フライフィッシングをキーワードに、
道具や森羅万象、さまざまなモノ、コト、を『辛口&主観的』な視点で書いています。

2013/12/02

『フラットグリップ』その2

フラットグリップ仕様になってしまった、3本のフライロッド

フラットグリップのフライロッドを使い始めてから、ほぼ2ヶ月。
普通の真円グリップの竿と、フラットグリップに改造した竿を釣りをしながら比較していました。

最初に改造した竿は、前にも書いたように、8フィート、#2~3~4、というグラファイトロッドでした。

初期の感想は、

「フラットグリップの竿って外見には違和感があるけど、グリップしたときのホールド感もよく、キャストした感触も方向性が良くてなかなかいい感じだよね」

という程度で、
グリップを削ったのは失敗じゃなかったな、
こういうグリップもありだよね、という評価でした。

ところが使い込んでいくうちに、フラットグリップにした竿はキャスティングの方向性がいいだけでなく、なんとなく竿のポテンシャルが上がったように感じるのですね。

理由としては、グリップの中まで曲がり込むことで、竿のアクションする部分(負荷が掛かると曲がる部分)の有効長が長くなったからだと考えられるのですが、これはその竿がもともと持っているアクションの傾向にも左右されると思います。
どちらかといえば、ファーストテーパーな竿や、グリップ直上にスウェルが設定されている竿よりも、比較的スローテーパーで、グリップの中まで曲がり込むような設計の竿で、この現象はよりはっきりと現れるのじゃないでしょうか。

そんなわけで、私的フラットグリップ化の第2弾は、
ポールヤングの名竿ドリッグスのテーパーをベースにした、7フィート2インチ、#4~5、のカシヤマ・バンブーロッドにしました。



いちばん下に写っているバンブーロッドがそうです。

これが、またいいんですね。

この竿のもともとのグリップは、かなり細めのストレートシガーでした。
最大径19㎜とサイズまで指定してメーカーに削って頂いたグリップだったのですが、使っているうちに、このパワーのあるパラボリックなアクションの4~5番ロッドのグリップとして長時間使い続けるにはちょっと細すぎたかな、という感想を持っていました。

このグリップをフラットに削ったわけですが・・・、
すると、グリップが細すぎたかな、という印象はなくなり、まさにこの竿にドンピシャでフィットするグリップに変身してしまいました。
いい方に意表を突かれましたね、この変化には。

この竿のフラットグリップ化の狙いとしては、フラットグリップのグリップ感と操作性の良さを求めたものだったので、ブランクの直径ギリギリの限界までフラット化するということはせずに、グリップの上下にもそこそこの肉厚を残しています。

それでも、以前は4番ラインではラインを伸ばさないと負荷が軽すぎるかな、という印象があったのですが、フラットグリップ化したいまでは4番でもいいな、っていう程度にはアクション(竿から受けるフィーリング)も変化しているように感じます。




ブランク径とほぼ同じところまでフラットに削り込んだグリップ
先端部はコルクが欠けるといやなので、肉厚を少し残しています。

この最初にフラット化した竿は、ほぼ限界までグリップを削り込んでいるので、もしかすると、グリップの強度や耐久性に難点があるかもしれません。

ただ、ここまで削り込むと、フラット化したグリップが持つ特性が大きく表れるようです。


とまあ、こんな感じで、私の所有する竿のフラットグリップ化は進んでいるのですが、先日釣りをしているときにとんでもないことに気づいてしまいました。

その日は徐々に風が強くなり天候も悪化傾向にあったので、午後からは、それまで使っていた4番ラインに代えて、5番ラインを使おうと思い、フラットグリップ化していないノーマルな(といっても、グリップは握りやすいように細くしていますが・・・)SCOTT G2 885、を持ち出したのですが、午前中ずっとフラットグリップを握っていた手にはこの丸いグリップに、ものすごい違和感を感じてしまったのです。

このSCOTTで釣りをしている間ずっと感じていたのは、表現が難しいのですが、グリップにユルい竹輪のようなモノが付いた竿を握っている感じ、とでもいうのでしょうか。
フラットグリップに比べると、ものすごくダルい、余計なモノが手と竿の間に挟まっているという感覚ですね、それがいつまでも消えなかった。

これって、けっこうマズいんじゃないか。

とも、思ってるのですが・・・。


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