上面と下面を平らたくなるように整形した、「フラットグリップ」 Ver. 1 |
最近、巷でなにかと話題になっているフラットグリップ。
好奇心の赴くままに、手持ちのフライロッドのなかで、最もしなやかで、グリップの中まで曲がり込む、この竿のグリップを削ってみました。
というのも、バットが硬い竿では、フラットグリップにすることによって生じるメリットのひとつが有効に生かせないと考えたからです。
今回、題材にしたのは、
KURAMOCHI RODS “stealing model Eighty-0 TLN”
スペックは、8f 0in #2/3/4line 2pc、というフライロッドです。
この竿は、バット側にローモデラスグラファイトを使用して、セミパラボリックアクションに設計されている、ライン負荷の範囲が広いフライロッドです。
このような複数にわたるライン番手の指定は、ウォルトン・パウエルやラス・ピークのロッドを思い出させてくれます。
ティップ側に高反発の素材を用いるという素材の組み合わせ方は、バットの方により硬い素材を使うという一般的な釣竿の定石とは異なっているのですが、フライロッドという独特な使い方をされる竿のアクション設計としてコレはアリでしょうね。
ここでその理由を説明することは割愛させていただきますが、たとえば、ラス・ピークの初期のグラファイトロッドに、ティップがグラファイト、バットがグラスというコンビネーションで作られたフライロッドがあるのですが、違和感のないスムーズなキャストがその持ち味でした。
フラットグリップに整形して試し振りをした感触は、見た目から感じる違和感よりも、なかなか良好。
サムオントップでのグリップが、よりしっくりくるように感じました。
グリップに力を入れなくても、ロッドグリップが定位置にスッと馴染むような感じ、
とでもいえば、理解していただきやすいでしょうか。
親指が定位置に来て、平たいモノを押す形になるので、フライロッドを振るときの方向性にブレが無くなるというメリットがあるようです。
これが、フラットグリップ化したフライロッドの特性として、もっとも実感しやすいメリットです。
そして、フライラインを投げるときのトルクが大きくなったように感じます。
グリップがコンベンショナルな形だった以前と比較して、まったく同じフライラインを使用しても、ロッドが発生させるトルクが若干大きくなったように感じるのですね。
あえて『感じる』と書いているのは、機器に掛けて計測したわけではないので、数値としてトルクがどう変化しているのかが正確にはわからないからです。
この、同じブランクなのにトルクが大きくなることが、フラットグリップの持つ、もうひとつのメリットです。
その竿で釣った、最大のおさかな・・・ フラットグリップは、やりとりのときにも自然にサムオントップでブレることなく竿を扱えるので、 効果的なプレッシャーを掛けることができます。 |
3日間にわたって、この竿でニジマス釣りをしているうちに、やはり気になるところがでてきたので、
(古いペインのグリップを小さくしたような松茸型のグリップの上下をフラットに削っただけだったので、写真に見るように先端部のサイドが左右にエラが張ったような形になっていました)
より持ちやすく違和感のないスムーズな形になるように、グリップを再度削ってみました。
現状は、こんな形のグリップになっています。
横から見たところです |
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